診療内容・当院の特徴
生後まもない赤ちゃんからご年配の方まで幅広く医療を提供いたします。
診療内容
耳鼻咽喉科一般
耳・鼻・のどの病気に対する専門的な診療はもちろん、いわゆる風邪(かぜ)の診療も行っております。風邪といえば内科と思われている方が多いようですが、医学的には急性上気道炎といって耳鼻咽喉科が専門です。鼻かぜが悪化すると急性副鼻腔炎(ちくのう)、のどの風邪が悪化すると扁桃炎、扁桃周囲膿瘍という耳鼻咽喉科でないと対応できない状態となるため、早めに耳鼻咽喉科を受診されることをお勧めします。
また、当院は耳そうじ、鼻そうじのみでの受診も全く問題ありません。
当院で可能な検査
耳鼻科用CT
クリニックレベルでは珍しく、CT検査が受けられます。主に中耳炎や副鼻腔炎の診断に用います。通常の単純レントゲンでは分からない病変もCTで見つかることがあり、かなり有用な検査です。鼻汁や痰の症状が続いている方、頭痛・目の奥の痛みのある方、耳痛が続いている方はお勧めです。検査後すぐに結果をご説明致します。また、当院で導入しているものはコーンビームCTで、一般的なヘリカルCTより放射線被曝量がかなり少ないことも利点です。尚、頸部(くび)のリンパ節あるいは腫瘍等に関しては、単純CTで得られる情報は少ないため当院では行っておりません。
感染症迅速検査
インフルエンザ、新型コロナウイルス感染症、溶連菌、アデノウイルスの検査を必要に応じて行っております。これらの疾患は発熱、咽頭痛など症状は似ていますが、治療が異なるため検査が重要です。
尚、院内感染対策のためインフルエンザや新型コロナウイルス感染症の疑いのある方は感染症用診察室でお待ちいただき検査を行います。当院では3部屋設けております。
細菌培養検査(主に小児に対して)
薬の効きにくい細菌が多い現在、抗生剤の選択にもコツがあります。当院では適宜原因となっている細菌を確認し、より適切な抗生剤を処方しております。(残念ながら保険診療の制約上、全ての患者様に対し一律に検査することはできません。)
アレルギー検査
当院では以下の方法での検査が可能です。
20分でわかるアレルギー検査(イムノキャップラピッド)
ヤケヒョウヒダニ、シラカンバ、ネコ皮屑、イヌ皮屑、スギ、カモガヤ、ブタクサ、ヨモギの8項目を調べることができます。
指先からの採血なので小さなお子様でも可能です。
MAST48mix
13項目分(保険診療においての上限)の検査料で36項目(48種類)調べることができるお得な検査です。
静脈採血で結果判明に数日要します。
検査項目
ハウスダスト、ヨモギ、スギ、ヒノキ、ハンノキ、シラカンバ、カンジダ、アスペルギルス、ラテックス、トマト、モモ、キウイ、バナナ、ゴマ、ソバ、小麦、ピーナッツ、大豆、米、サバ、マグロ、サケ、エビ、カニ、ミルク、豚肉、牛肉、鶏肉、オボムコイド、卵白、ダニミックス(コナヒョウヒダニ、ヤケヒョウヒダニ)、イヌ・ネコ皮屑ミックス(イヌ皮屑、ネコ皮屑)、イネ科ミックス(オオアワガエリ、カモガヤ、ナガハグサ、ハルガヤ、ギョウギシバ)、ブタクサミックス(ブタクサ、オオブタクサ、ブタクサモドキ)、カビミックス(アルテルナリア、ペニシリウム、クラドスポリウム)、木の実ミックス(アーモンド、ヘーゼルナッツ、クルミ)
RAST
従来からある血液検査です。調べたい項目を自由に選択できます(保険診療では13項目まで)。
項目を少なめにすれば検査料も安くなります。静脈採血で結果判明に数日要します。
詳しくは当院スタッフにご相談ください。
アプノモニター検査
睡眠時無呼吸症候群が疑われる際に行われる簡易検査です。ご自宅で就寝前に鼻や手に検査器械を装着し寝ていただき検査します。この検査結果によりさらに精密検査が必要になった場合は総合病院を紹介させていただきます。
補聴器適合検査
当院は補聴器適合検査の施設基準を満たしております(厚生労働省主催の補聴器適合判定医師研修会を修了した医師が勤務しており、必要な検査機器を備えていることが条件となっています)。補聴器装用を考えている方はもちろん、すでに購入している方も使用している補聴器が合っているかどうかの検査が可能です。検査は予約制で行っており、事前に診察と通常の聴力検査が必要です。詳しくはスタッフにお尋ねください。
当院の特徴
鼓膜の画像
『鼓膜が腫れているので鼓膜切開が必要です』、『中耳炎は治りました』などと医師に説明されても耳の中は簡単には見えないので『本当に鼓膜を切らなければならないほど腫れているのか?』『本当に中耳炎は治ったのか?』と疑問に思われる患者様もいらっしゃると思います。特に小さなお子様は症状を訴えないので親御様は心配に思われます。
当院では治療前と治療後、あるいは所見に大きな変化があったときに鼓膜の画像を撮影、ファイリングシステムに保存し、患者様、親御様にご覧いただいております。他院で治療を受けられた方も確認のため来院されますが、治ったと説明を受けた方でも実際は治っていないことがあり注意が必要です。
ネラトンカテーテルでの鼻汁吸引(小児のみ)
生後まもない赤ちゃんが多数来院され、症状の多くが鼻汁や鼻づまりです。鼻汁が鼻の奥にたまっている場合は通常の鼻汁吸引処置では症状が改善されないことがあります。そのような場合、当院ではネラトンカテーテル(細くて柔らかいチューブ)を用いて鼻の奥にたまっている鼻汁を徹底的に吸い取っています。(ネラトンカテーテルは使い捨てですが、材料費はすべて医療機関の負担であるため、この処置を行っている施設は少ないのが現状です。)
尚、この処置を希望されない場合は、その旨を必ず医師にお伝えください。通常の吸引処置のみさせていただきます。
鼓膜チューブ挿入術
免疫力の弱い小児において急性中耳炎を反復するケースがあります。施設によっては鼓膜切開術を繰り返し行うところもありますが、患者様によっては様々な面でかなりの負担になります。
当院では必要に応じて鼓膜チューブ挿入術を行っております。チューブを挿入すると中耳炎になる頻度が激減します。小児に対する鼓膜チューブ挿入術にはある程度の技術と経験を要するため、すべての耳鼻科で行われているわけではありません。気になる方は一度ご相談ください。
尚、最近は肺炎球菌ワクチンの効果が出ているのか、以前と比べると小児の中耳炎もあまり重症化せず、抗生剤内服のみで治るケースが多くなった印象です。当院では鼓膜切開をする機会も激減し、以前は月に何例も行っていたチューブ挿入術も年に数例ほどになりました。